豊川稲荷に行ってきました

愛知県半田市に所用があり、少し離れてますが前々から行きたいと思っていた日本三大稲荷のひとつである豊川稲荷に行ってきましたので、忘れないように記録を書いておきます。

豊川稲荷は神社ではなくお寺です

豊川稲荷の総門(山門)をくぐってまず感じたのは、「広い」ということでした。

さすがに京都の伏見稲荷のように山ひとつが境内というほど広くはないものの、上賀茂神社(賀茂別雷神社:かもわけいかづちじんじゃ)と同じくらい広いように感じました。

また、京都の仁和寺は仁王門(山門)から本堂までかなりの距離があるんですけど、豊川稲荷も総門(山門)から本殿まで仁和寺の半分くらいの距離があるように思いました。

その参道は石畳の道なので、雨が降っても足元の心配をしなくていいのが嬉しかったですね。

(当日、私が参拝する前は雨が降って下も濡れてたんですけど、豊川稲荷にいる間はほとんど降らずに傘をさすこともありませんでした。)

(↑この鳥居の右手前に同じくらいの大きさの鳥居があります。)

手水舎には新型コロナ感染予防のためか、ひしゃくは置いてありませんが水は出てますので、手と口を清めることはできます。

一般的に「お稲荷さん」は「狐を祀った神社」という理解なんですけど、ここに祀られているのは豊川吒枳尼真天(とよかわだきにしんてん)という仏教の神様で、豊川稲荷は豊川閣妙厳寺という曹洞宗のお寺なんです。

本殿の前に狐の像もあるのになぜだろうと授与所のおばさんに聞いたら、吒枳尼真天が稲穂を担いで白い狐にまたがっていたので、神仏習合もあって豊川稲荷が通称として広まったということでした。

話を聞くだけでは失礼なので、財運向上の財運守(1,000円)と豊川守(700円)を購入しました。

(↑光ってしまって少し見にくいですが、左側の財運守に描かれているのが吒枳尼真天です。)

本殿

参拝するために本殿に行きました。

本殿前にある大香炉(線香を立てるもの)は、密集を避けるためか覆いがしてあって使えなくなっていました。

頭に浴びると頭が良くなると言われている煙を浴びられなくて、ちょっと残念。

お賽銭を入れたあと合掌するときに、お堂の中に誰かがいることに気づきました。

中にはお坊さんと小柄な老婦人がいて、ご祈祷をしてもらっているようでした。

神仏研究科の桜井識子さんの著書に「神社仏閣に参拝したときにお坊さんや神主さんのお経やお祓いが聞こえたら、それは神仏に歓迎されているサイン」とあったので、ちょっとニンマリ。

そのお坊さんのお経の声が、低くて渋い心に響くような何とも素晴らしい声で、気持ちよく聞いてました。

お経を聞き終わったあと、他にも参拝する人がいたので少し横に移動して「ありがとうございます」という気持ちを込めて般若心経を小声で唱え、本殿をあとにしました。

おみくじは凶

本殿の横におみくじを引くところがあったので、早速引いてみました。

すると結果は何と「凶」。

今までおみくじで凶なんか引いたことがなかったので、ちょっと凹みました。

でも、「ちょっと待てよ。凶を引く確率は低いし、今まで引いたことがないものを引いたということは、これまでとは違うということ。逆にいいんじゃないの」と思いました。

おみくじの内容も「焦らずじっくりいけ」という内容だったので、確かに今までの私はせっかち気味だったと反省もし、忘れないように財布にしまっときました。

奥の院で切り火

占い師で作家のキャメレオン竹田さんの著書に、「豊川稲荷の奥の院でお財布に切り火をしてもらうといいよ」っとあったので、奥の院に向かいました。

豊川稲荷の境内に入っただけで神々しい感覚を覚えるんですけど、奥の院に行くとそこだけ空気が違うというか、凛とした雰囲気を感じました。

左側に回って中に入り、係の人の指示に従います。

まずは正座のあと合唱して三度礼をし、次に南無豊川吒枳尼真天と三回、唵尸羅婆陀尼黎吽娑婆訶(おんしらばったにりうんそわか)と七回唱えます。

南無豊川吒枳尼真天の意味は、豊川吒枳尼真天が豊川稲荷の正式名称で、その前の南無は心から帰依しますという意味です。

尸羅婆陀尼黎吽娑婆訶は、「いつどこでも仏の戎力によって、苦難のあらゆる原因を取り除いて安らぎを与える」という意味だそうです(奥の院でいただいた書き物にありました)。

そのあと心のなかで願い事を唱え、次はいよいよ火打ち石による切り火です。

最初は正座している私のお腹から脚のあたりに向かって係の人が切り火をしてくれるんですけど、これがなかなかの火花の量で、思わず後ずさりしそうになりましたよ。

続いて取り出して広げた財布に切り火をしていただき、これで金運上昇間違いなしとニンマリしました。

次に置いてある狐の像の、自分の身体で気になるところと同じところを触って快方を願います。

狐の像は木製で触ってもひんやりすることはなく気持ちいいい感触で、私は脚とお尻を触ってきました。

これで奥の院でのイベントは終了です。

なお切り火をしてもらう料金はロウソク代が500円とあとは志で結構ということだったので、私は1,000円を置いてきました(少なかったかな?)。

そのあと奥の院のすぐ横にある納符堂に古いお守りを、お賽銭を入れて返納しました。

庭園

豊川稲荷にはほかにも景雲門や三重塔、宇賀神堂など見どころいっぱいなんですけど、意外だと思ったのは庭園です。

庭園のあるお寺って珍しいですし、とても見事な庭園だったですからね。

広い池には鯉が泳ぎ、時間が静かに流れているようでホッとした気持ちになります。

画像は一部分だけなんですけど、奥はもっと広くて手入れもきちんと行き届いています。

昭和17年に文部省が建てた看板が復元されており、かっては何か国の指定を受けていたのでしょうか?

庭園は本殿に向かう前階段の手前右側にありますので、気をつけていないと見落としてしまうかもしれません。

豊川稲荷に行かれた際には忘れずにチェックされることをおすすめします。

終わりに

お稲荷さんに行った時に食べるのはいなり寿司が定番、ということで参拝のあとは門前にあるお店でいなり寿司を購入しました。

上の三つはワサビ入りということだったんですけど、そんなに辛くなくて油揚げにしっかり味も滲みていて美味しかったですよ。

あとおやっと思ったのは、いなり寿司を買ったお店の道路をはさんだ二軒のお店にだるまがいっぱい売られていたことです。

だるまで有名なのは高崎市の少林山達磨寺や調布市の深大寺だるまですが、豊川市もだるまで知られているんでしょうか。

今度行くことがあったらお店の人に聞いてみようかと思います。

いなり寿司を買ったあと、豊橋名産ヤマサのちくわを買って帰路につきました。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。